ピアノが上手になりたい!1(2)〜素早く指を動かせるようになりたい編〜

ピアノ練習

ピアノが上手になりたい!1(1)ではハノンを例にとり、指のトレーニングだけにならないリズム練習について考えてきました。
よろしければご覧下さい。

指を始めとする自分の体について考えられたら、次は楽器のことを考えてみましょう。

音楽高校時代、演奏法という授業で、先生がピアノの鍵盤をごっそりと出して見せてくれて、それを簡単にやった先生にも中身にも驚いた記憶があります。
なかなか自分で鍵盤を取り出す勇気はないのですが、調律の時に調律師さんがしているのを是非のぞいてみてくださいね。

鍵盤の仕組みを知る

グランドピアノの鍵盤の中身はこうなっています。
下手な絵で失礼いたします。。。

細かい部品がいっぱい!

これは1つの鍵盤のアクションです。鍵盤1つに対し、このアクション、ハンマーが付いています。
鍵盤を弾く(赤の下向きの矢印)と、丸い頭のハンマーが弦に向かって飛び上がるよ(赤の上むきの矢印)


図の右側の鍵盤を指で押さえると、いくつかのレバーが動いていき、フェルトで覆われたハンマーが弦に向かって投げ出されます。
ハンマーが弦を打ち、弦が振動することで音が生まれます。
ハンマーは弦を打つと下へ跳ね返るので、音を保ち続けることはできません。(鍵盤をずっと押していると音は自然にディミヌエンドしていきますね)

カワイのページにもっとわかりやすい写真、グランドピアノとアップライトピアノのアクションがのっていました。→こちら

夢中で弾いていると、鍵盤を押すことに意識が行きがちですが、指で押すと上方向へ飛び出すハンマーの存在を感じると、それだけで音色が変わります。

また、指先の感触に意識を向けることも大切です。
これが指を素早く動かすテクニックにも繋がっていくと考えられます。

どういうことですか?

指を動かす、という言い方がよくないかもしれないね。

指を動かす=鍵盤が上下する ということですね。

鍵盤は、上の図の通り、上がっている状態が自然で、力さえかけなければ上がっているのです。
指を動かすというと上にも下にも動かすと考えがちですが、上げる動作も結構力が入っているものです。
だから、指を上げるというよりは力を抜く、と考えてみましょう。

ふむ・・・。ゆっくり弾けば、指を上げる=力を抜く という意識で弾けます。
でも素早い動きでは「入れる」「抜く」「入れる」「抜く」・・・が追いつかなくて、やっぱり力が入っちゃいます。

ゆっくり弾いて、指先の感覚に気づくことは大切だよ。根気強くやってみてね。 
 
素早い動きの時は、鍵盤が1つずつ水に浮いていると想像してみましょう。
指で押した後、自分で指を上げなくとも、鍵盤は浮力で勝手に浮いてくるのです。
一生懸命弾きまくっていた時とちょっと違う感覚になりませんか?

っ!!

想像力だけでなく、指本来の力やコントロールできる筋肉はやはり必要だよ。
指を鍛えつつ、指先の感覚を研ぎ澄まして鍵盤と仲良くなることが上達の秘訣だと言えるかもね。

その曲にあったテクニックや考え方を

指のトレーニングとピアノ側の観点から考えてきました。
今までブログで考えてきたことを元に弾いてみると、良い効果が出てくるかもしれません。

しかし、大切なのはそれぞれの曲にあったテクニックだと思います。

例えば、右手が素早く動くショパンのエチュード・・・Op.10-1、10-4 、10-5、10-8、25-2など 、、、
曲想、欲しい音色は全然違いますし、10-1はアルペジオでの素早い動き、25-2は半音の動きも多いです。
リズム練習に重点を置くのか、指の開きや手首の動きに着目するのかなど、練習のアプローチは変わって当然です。


素早く動く指は素晴らしいですが、それぞれの曲に合ったテクニックを見つけて練習していく必要があります。
逆に、曲に合ったテクニックでないとショパンのエチュードのようなレベルのものは弾きこなしていけないでしょう。


ただ指を動かすだけでなく、よく音を聞き、体と鍵盤と曲の思い(ちょっとオーバーですが)にも意識を向けて取り組んで行きたいですね。自分自身も時々忘れて「おりゃ〜!弾けない〜!」と、ただただ夢中で弾きまくってしまうことがあるので、気をつけたいと思います。

きっと育つ!!

 

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