今年の夏は格別に暑いですね・・・
少し外に出るだけでびっくりするほど体力を奪われます。
皆様体調にはくれぐれもお気をつけください。
子供達は夏休みですね。
帰省や、旅行でピアノから離れる方もいるでしょう。
昔から「1日練習しないと3日下手になる」なんて言われているように、
本番までの期間に余裕があれば良い気分転換になりますが、本番までの期間にあまり余裕がないとちょっと焦りますね?
(実は今の私も・・・。)
このように
・帰省、家族旅行などで長期間ピアノがない環境にいる時
・遠方で本番があるとき(長時間の移動、本番までピアノがあまり触れない場合など)
・腕や手を痛めてしまった時
などの
弾きたいけれど、やむを得ない事情で弾けない時の過ごし方(練習)について考えたいと思います。
イメージトレーニング
私も本番前に、長時間練習してきたにもかかわらずまだ足りないんじゃないかと焦って弾いてしまったり、
〜ちょっと腕痛いかも、、、これは弾かない方が良い。でも気になる、、、弾きたい!〜という衝動に駆られるときがあります。
ピアノがそばにあると、ついつい無理して弾いてしまいがちですが、グッとこらえて、ピアノの前でイメージトレーニングをすることもあります。
「ピアニストの脳を科学する」(古屋晋一著 )に興味深い実験と結果が紹介されています。
・5日間、毎日2時間ピアノを練習するグループ
・5日間、毎日2時間「実際にピアノを弾いている指の動きを思い浮かべる」(イメージトレーニング)ことをするグループ
・5日間何も練習しないグループ
の3つのグループに分け、指の動きを司る脳部位の神経細胞の働きの変化をしらべたところ、イメージトレーニングのみをしていたグループの指を動かす神経細胞の働きが向上したそうです。
もちろん、2時間毎日練習したグループが一番向上しましたが、5日間ピアノに触れていないのに、イメージするだけで脳の働きが向上し、指がより早く正確に動かせるようになるとは驚きです。
さらに、5日間イメージトレーニングをした後に、実際に2時間ピアノを練習すると、毎日実際に練習していたグループと同程度まで向上するというのです。(信じられない、、、)
この実験は全くピアノを弾いたことがない人を対象にしているため、違った結果になるかもしれませんが、イメージトレーニングは良い効果を生み出すといえるでしょう。
本番の会場やピアノを知っている場合は、自分が舞台に立って演奏をはじめるところからイメージしてみましょう。
楽譜をじっくり読む
楽譜は、作曲家からのメッセージです。私たちはそれを読み取り、演奏で伝えていきます。
そのメッセージを逃さないように、まずは細かな強弱やアーティキュレーションなど書いてあることすべてをしっかり眺めます。
先入観や慣れで強めの音で弾いていたら、まだそこはpだった・・・などはよくあることですね。
次に、楽譜に直接指示がなくても音符の並びから読み取れること考えます。
基本的なところでは、メローディーラインに沿って細かな強弱をつけたり、拍子通りに聞こえるように強拍、弱拍をきちんと表すなどの作業です。
メロディーラインの上がり下がりや、和声の進行に注目して、音がどこへ向かっているのか、確認してみましょう。曲の山場を見つけ、そこに向かってどうして行くのか、どうすれば山場に聞こえるのか考えてみましょう。
また、ベートーヴェンのソナタなどは、楽譜からオーケストレーションを考えてみましょう。tuttiなのかソロなのか、この音域はチェロ、こちらはコントラバス・・・フルートがソロで登場など、指揮者になったつもりでオーケストラの音を思い浮かべて見ましょう。
これはイメージトレーニングにもつながることかもしれませんね。
自分の演奏の録音を聴きながら楽譜を眺めるのもいいですね。
先生になったつもりで、客観的な耳で聴いてみましょう。
強弱をつけているつもりが案外平坦になっていたり、呼吸がなかったり、音を詰めすぎていたりと気づきがあるので、おススメです。
筋力トレーニング
特定の曲の練習からは離れますが、握力を鍛えるグッズというのがあります。
以前、ボタンタイプのものを買ってみたのですが、私があまり馴染めず、生徒さんにもお勧めしていませんでした。
先日、中学生の生徒さんが本番前にニギニギしていたのを発見しました。生徒さんのお父さんが見つけたようで、いつも本番前はニギニギしているそうです。
これは手にも優しそうだし、使えそうだと思い即購入しました。
このドーナツの中から無理のない硬さのものを選びニギニギします。
2本の指でつまんでグニグニ押すのも良いですね。(第1関節を止める感じで。)手のリハビリなどに使用されているようです。
こんな卵もありました。アマゾンですぐにポチッと購入、、、。
これは上のドーナツより柔らかめで、小さい子供の手にも優しいと思います。
何より楽しい・・・♬もう少し試したら生徒さんにお勧めしてみようと思っています。
小学生でも打鍵の際に握力や指の力が強い子の音は芯があり、しっかり飛んできます。
トレーニングの図もついていて、握力と指の力を無理なく鍛えられそうです。
※無理な筋トレはやめましょう
ピアノを弾かない時間を楽しむ
ピアノがない状況でイメトレもした、楽譜も見直したし、筋トレもした!
それなら帰省先の生活を楽しんだり、色々な経験をしましょう。その土地の美味しいものを食べたり、お手伝いや家族団欒。
読書なども自分の世界を広げるのにとても良いですね。
もうたくさん練習している(逆に行き詰まっている)時は、ピアノから一度離れて気分転換というのも大切です。家にいたら無駄に弾いてしまう場合、散歩に出て自然の景色にでも目を向けましょうか。
頭がスッキリして、また帰宅してから頑張って練習しようという気分になるかもしれません。
お読みくださりありがとうございました。よろしければホームページも御覧ください。